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杉並区で起業・副業をしている人たちに聴く「あなたの起業・副業ストーリ」|起業前後の自分の考え方・働き方の変化とご家族の反応は?

  • 執筆者の写真: factoria
    factoria
  • 3 日前
  • 読了時間: 7分

更新日:2 日前

factoria新聞の肝入り企画である、杉並区で起業・副業している人たちに聴く「あなたの起業・副業ストーリー」


杉並区で起業・副業している人たちに、ココ大事!→)実際の、真の起業・副業ストーリーについて、factoria佐藤が根掘り葉掘りとお話しを伺う企画です。


第一回目となる今回は、杉並区で起業・副業をしている4名の方々にお話を伺いました。



【話し手】

長谷川えみりさん

コンサート手話通訳、CSLI株式会社代表取締役


小林ヨーコさん

NPO法人まちのおやこテーブル代表、会社勤務とのパラレルワーク中


田邊泰大さん

ブランディングデザイナー、株式会社ふうけい代表取締役


宗像かほりさん

産業保健師、CO-WELLアシスト代表


【聴き手】

佐藤仁美

factoria代表、HAM株式会社代表取締役


 

起業前後の自分の考え方・働き方の変化とご家族の反応は?


佐藤)皆さんの起業前後での考え方や働き方は変わりましたか?


宗像)変わったと言えば、変わりましたね。会社に行って夕方帰るという生活じゃなくてもいいんだと思えました。

例えば、平日を自分の時間として使うこともできますし、子供と一緒に出かけることもできます。

偶々ですが、今年、子供は学校の始業式しか行かなかったんですね。もしフルタイムで仕事をしていたら子供と過ごす時間や学校に行くのが当たり前だという考えを手放せなかったかもしれません。

でも、起業をしたことで、いろんな生き方があるんだと気づけたのは良かったなと思います。平日に子供と一緒に出かけることもできましたし、当たり前が当たり前ではなくなりました。


佐藤)ご家族の反応はどうですか?ママの起業を応援していますか?


宗像)元々、仕事以外にコミュニティやボランティア活動などをしていたので、あまり何が変わったのか、家族はよくわかっていないかもしれません。自由にどうぞという感じで、反対されることはありませんし、かといってすごく頑張ってという感じもなく。

内心は頑張ってと思っているとは思うのですが、意外とクールな夫と子供です。


佐藤)宗像さんを信頼して見守っているんですね。


宗像)うん、そうですね。かほりさんなら大丈夫でしょう!みたいな感じですね。何が大丈夫なのかはわかりませんが (笑)



佐藤)田邊さんはどうですか?ご家族の反応やご自身の考え方やライフスタイルは変わりましたか?


田邊)僕は独身で独立したので、家族の反応はあまりありませんでしたね。

ただ、ずっと親の介護をしていたので、会社に「今日は病院に行くので早退します」とか「午前中は休みます」といった報告をする際に、少し辛い反応がありました。


毎日12時まで働くのが当たり前な会社だったので、何も作業がなくても先輩の帰宅前には後輩は帰ってはいけないという雰囲気でした。


12、3年前に父親が大病を患った時は、親のサポートをするため18時には退社したいと伝えると、嫌な顔をされたこともありました。

父親は1年後に他界しましたが、難病がある母親のサポートも続くだろうし、会社の窮屈な考え方が嫌だったので、自分の考え方で生きていきたいと思い、自然とフリーランスになったんですね。


独立してからは、天気が良いから散歩に行こうとか、ランチ一緒に行かないかという具合に、親との時間を過ごしながら、仕事は夜やるというような自分の意思決定で人生が動くのを経験すると、もう会社員には戻れないなという、考え方やライフスタイルの変化がありましたね。


佐藤)田邊さんは個人事業主を10年と長くやってらっしゃって、2年前の2023年に法人化されましたが、その背景を教えていただけますか?


田邊)デザイン業界では、50歳を過ぎるとデザインの感覚が古そう、単価が高そうなどの市場の固定概念があります。

またベテランに対して意見を言いづらくなったりして、巨匠たちも仕事を失っているのが現状です。職人系のデザイナーは特にですね。

海外の美術館に初版本が飾られているような方や、本がプレミアム価格で取引されているような方でも仕事を失うケースもあります。


そんな中でも、職人系からデザインコンサルの方に移行した方は生き残っているんですね。デザインというものは、当時はアーティストの延長だったんです。デザインがうまくできないと悩んで命を絶つ方もいました。


その後、課題解決のデザインへと移り変わっていきました。

個人事業主として課題解決のデザインをするよりも、法人化した方がクライアントは安心しますし、覚悟が見えると思います。


そんな経験から需要に合わせて法人化しました。

あとは、デザイナーは日本では単価が安い傾向があり、業者として見られているような状況なんですね。

私としてはデザイナーの立ち位置を向上させたいという想いもありますし、マーケティングだけでなく、デザインを経営の側において戦略の上流から役立てる、デザイン経営というものを広く伝えていきたいと想い、法人化したというのもあります。



佐藤)長谷川さんは起業前と後で価値観や働き方は変わりましたか?


長谷川)まだ起業したばかりなので、なんとも言えませんが、以前はコンサート手話通訳として、聴覚障害者の個人の依頼を受けて、観客側としてコンサート会場に入るという感覚でした。


しかし、個人事業主になってからは運営側のスタッフになったんですよね。そうなって見える景色が全く変わりました。

運営側も配慮したいと思っていたり、様々な課題を抱えていることを知りました。例えば、予算が限られている中で、障害は一つにくくることができず、どのようにすべきかという課題があるんですね。


コンサートの手話通訳は人件費や視覚機器の費用がかかります。

資金力のある企業なら、問題なく解決できるかもしれませんが、小さい単位のアーティストも多く、やりたいけども限界があるという状況です。

そこで、どのように工夫しながら実現できるかというのが、今の私の課題ですし、観客側と運営側を繋げていく役割の重要性を感じています。


小林)単刀直入ですが、そこに価値を感じて料金を払ってもらえるのですか?


長谷川)もちろんです。

おかげさまで、昨年から忙しくさせていただいていて、日本青年館で2000人収容の舞台公演が22公演もありました。

その舞台公演での視覚支援として、ポータブル字幕を入れるのに、1公演でかなりの費用がかかるんです。

企業がその費用を負担できるのか、小劇場にとっては大きな金額ですし、大劇場でも継続となると難しいですね。

継続が重要なので、助成金活用や行政を巻き込むなど多方面から提案をしたりと継続できる入り口を少しずつ広げていくことが目標です。



佐藤)小林さんは、NPO設立後に自身の考え方や価値観は変わりましたか?


小林)はい、変わりましたね。あれもこれもやるようになりました。

最初のきっかけは、子育てと仕事の両立に悩んでいたことです。24時間しかない中で、睡眠を削って、仕事か子育てか家事かと、それぞれ別のことのように考えていました。分ければ分けるほど、どんどん痩せ細ってしまうんです。

だから子育ても仕事も家事もどれも中途半端で、何もできない自分に自己嫌悪を感じて悪循環でした。


自分がやりたかった子育て関係のコミュニティ作りと重なりやすかったこともあり、自分の楽しみのために始めたことが、地域のためになり、子どもが喜んでくれ、それが育児にも繋がりました。

みんなでご飯を食べたり、乳幼児でも料理ができるということを教えたり、子どもと一緒に家事をすることを遊びにしたりするようになりました。

普段の洗濯たたみも、早く自分のものを見つけられるか競争するような遊びにすれば、家事も進みますし、子どもとの時間にもなります。そうやっていくうちに、どんどんやりたいことが重なり、面白くなっていくんです。私はよく「一石二鳥、三鳥」と言っています。


どんどん痩せ細りどうしようかと思っていたことが、重ね方を考えていくと、仕事も楽しくなり、豊かにもなり、たくさんのことをやっていることが価値にもなるということに気づきました。


そういう考え方ができるようになったのは、事業を始めたからです。大きく変わった点です。後輩からよく「24時間しかない時間の中で、どうやって全部できるのですか?」と聞かれますが「一緒にやっているからいいんだよ」と伝えています。


 

最後まで読んでいただき有難うございます。

起業前後の自分の考え方・働き方の変化とご家族の反応は?はいかがでしたか。

続編はズバリ!起業・副業をして良かった?後悔している!?をテーマにお話を伺います。



 

※本記事の内容、肩書などは公開時点(2025年4月時点)のものです

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